産業用プリンター

産業用プリンターとは主に24時間稼働している様な食品、化学品、医薬品、さらに機械部品などの製造工場の現場や物流、倉庫業務などで使用されているプリンターのことをいいます。そして、バーコード、QRコード、賞味期限、消費期限、製造年月日、識別マーク、製品番号、製造所固有記号などの印字や原材料などの一括表示をフィルムや軟包装など空袋の個包装やカートンなどの外装に印字をしたり、また、ラベルに印刷をする産業用の印字機です。プリンターの種類としては、印字する製品や包装などの対象物、用途によりホットプリンター、インクジェットプリンター、レーザーマーカー、サーマルプリンター、ラベラー、ラベルプリンターなどの種類があります。産業用として印字や表示を必要とする製品を生産する業務やバーコードやRFIDなどの自動認識技術を利用する業務には欠かすことができない産業機器の一つになっています。

産業用プリンターの種類

ホットプリンター 

金属活字を用いプリンタテープから被印字物に熱転写して印字を行うプリンターです。インクの代わりに箔テープを使用するサーマル活字式で手や機械が汚れず、印刷文字は非常に鮮明で、箔式なので乾燥時間を必要としないという特徴があります。

インクジェットプリンター 

インクをノズルから粒状にして噴射させ、対象物に対して非接触で文字などの印字を行うプリンターです。高速印字が可能で、非接触なので物が出来上がった後でも印字が可能になります。

レーザーマーカー 

レーザーを用いて文字や図形を描くことでマーキングができる装置です。物質にレーザーを当てると、当てた箇所だけ表面を除去したり変質させたりすることができ、レーザーを当てた箇所と当てていない箇所ではコントラストの差が生じます。レーザーマーカーはそのコントラストの差を利用してマーキングを行います。

サーマルプリンター 

熱によって紙や軟包装、空袋、包材、フィルムなどに転写を行ないます。転写する方式によっていくつか種類があり、専用の感熱紙に印刷を行う感熱式プリンターと、インクリボンを使用する熱転写プリンターがあります。熱転写プリンターは、熱を加えることで印字するプリンターのことで、サーマルトランスファーオーバープリント(TTO)とも言いい、ホットスタンプやローラーコーダーなどのアナログ印字の技術から進化をしてきたプリンターです。

1970年代後期頃より業務用のファックスのプリンターとして普及が始まり、それまで主流だったタイプライター的なインパクトプリンターと比較して、静音性が低いことなどが評価され急速に広まっていきました。初のダイレクトサーマルプリンターは感熱紙と5×7ドット同時加熱印刷方式はICの発明の半導体技術からテキサス・インスツルメンツ社が発明し1969年にコンピュータ用印刷表示機SILENT 700として発表され、当時のタイプライター、IBMセレクトリック(通称回転ゴルフボール)やソレノイドによるワイヤー押出ドットなどの各方式のインパクト印刷騒音から静音化されました。その後小型コンピュータではキーボード付き各方式の印刷機から現在の表示はCRTやLCDモニターへ、印刷はプリンターへと分担されていき、ワープロやパソコンのプリンターとして1980年代中期には、カラー印刷が可能なプリンターに置き換わり、家庭用や事務用としてファックスのプリンターとして利用されてきました。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

昨今では、ランニングコストが非常に重視される業務用プリンターとして単色の印字で対応可能なレジスター(レシート)や自動券売機(切符、チケット)、オーダーエントリーシステム(飲食店の伝票)の印字用プリンターとして利用されています。また、産業用プリンターとしてランニングコストとオンデマンドでの印字や繊細さから製造年月日や賞味期限、消費期限等の日付やバーコード、QRコード、識別マーク、等をフィルムや空袋の軟包装などへ直接印字するプリンターとして広く使われています。サーマルプリンターの特長は、印刷品質が良いこと、軟包装、空袋、各種フィルム、コート紙、ケアラベルにも印刷をすることができること、耐熱、耐水、耐溶剤、耐擦傷に優れていること、包装機に連動した印刷ができることなどです。そして、これらのことを実現するには、印字する対象や状況にあった最適なサーマルリボンの選択が必要ですが、日付やロットナンバーだけでなく、これまで印刷によってしか表現できなかった微細文字や会社のロゴなど必要な情報のすべてをオンデマンドで印字するといったことも可能になっています。 印字方式は、サーマルヘッドの印字ブロックに組み込まれた発熱素子(ヒートエレメント)を加熱することで印字する方式をとっています。この発熱素子の密度がサーマルプリンターの精度を決定しますが、その密度は、「dpi」というドット密度を表す単位で表現します。 dpi は”dot per Inch”の略で、1インチ(25.4mm)当たりの印字可能なドット数を表しています。 この数が大きければ大きいほど精度が高い印字ができます。サーマルプリンターは加熱体であるサーマルヘッドの熱により溶融するインクを塗布したインク層を加熱し、サプライにインクを転写して、インクが冷えて再固化することでサプライに定着します。このような非常に繊細なサーマルヘッドの制御技術により高品位の印字品質が可能になっています。

ラベルプリンター 

粘着性のあるラベルまたはカードに印刷するためのプリンターでラベルライター、ラベラーとも呼ばれ、ラベルロールを給紙する装置やシート状のラベルを切り取る装置が必要なプリンターです。ラベルに連続して印刷すると少しずつ印刷位置がずれてしまうことがありますが、ラベルプリンターはラベルの隙間、切り欠き、切り取り線などを検知するセンサーを搭載していることでラベルの位置を調整して、ラベル上に正確に印刷することが可能になります。ラベルプリンターは小売用、輸送用、研究用などのラベルやスーパーでのバーコード値札や値下げシール、宅急便の荷物に貼られている識別シール、明細書などに利用されています。また、近年、バーコードを印刷し、システムと連携するツールとしてもアパレル業界や流通業界などを中心に広く普及しています。

ソリューション

今後益々求められる社会や企業の様々な課題として製品や包材ロスの大幅な削減、海外を含めた地球規模での生産システムの構築、ロボットの導入を含めた大胆な生産性のアップ、多品種少量生産や変品種変量生産といった多様なこれまでとは違ったアプローチからの生産システムの構築が求められています。しかし、その内容は、それぞれの業界毎、それぞれの工場や製造現場に多種多様な課題が存在することと思います。

シンメイは、皆様の多種多様な課題を「技術力」「対応力」「提案力」「創造力」で解決をしていきます。